sora fuku kaze

読んだ本やホークスの話、その他日々の出来事について

三千円の使いかた|原田ひ香

食べ物系の本を探していたときに出会った原田ひ香さん。最初に読むのが食べ物に関係にない本になるとは・・・。しかし、この本は『代表作』として紹介されていることが多いですね。

こういう本あるあるなんですが、短編だと思って読み始めたら、実は主人公が変わっているだけだった、というタイプでした。しかも、結構狭い世界の話で、なのに3話まで気づいていなかった自分にびっくり。まぁ、第1話と第2話の間が空いてしまったというのもありますが。

テーマはタイトルのとおり、お金の話。お金をテーマに日常を描きつつ、1話に一回くらいお金に関する豆知識が出てくる感じですかね。個人的にはお金の話は好きなので(笑)あまり知らない話はなかったかな〜。普段関心を持っていない方なら、興味を持つきっかけにはなるかもしれません。

ただ、奨学金を言われるままに返した自分としては、ここまで奨学金返済が一大事になるとは思っていませんでした。たぶん、ここは私の感覚が世間とズレているんだろうな。正直、金額も、小説に出てくるより多かったものだから、一大事感がさっぱり分かりませんでした。

共感したのは、解説の垣谷美雨さんの、昔の友達も結婚すると家庭状況がまちまちになって金銭感覚が合わなくなる、という話。小説の中でもそんな話が出てくるのですが。確かに、同じ高校や大学の友人はともかく、中学校とかは違うだろうなぁと思います。高校、大学も、例として書いてあった旅行は厳しいかもしれませんね。まぁ、だからと言って職場の人とプライベートでも付き合おうと思うかと言ったら、そうでもないのですがないんですが(笑)。