前から読んでみたいと思っていた湊かなえさんの作品。ちなみにミステリーではありません。
短編集で、山の名前がタイトルになっています。と思ったら、こういうのは連作長編小説と言うみたい・・・なるほど。
最初は、私も普通の長編だと思ったのですが。第一話（？）の主人公がそのまま第二話の主人公のなってまた別の山を登るのかと思いきや、別の人が主人公になって。ただ、それぞれの登場人物の関係は近い感じで。読んでいるとさっきの話に出ていたな、という人が出てきたりして。相関図を書いたら意外とコンパクトになるかもしれないという感じです。
登場人物の気持ちが非日常の中で整理されていく様子が描かれつつ、山登りの描写は結構リアルで、と思ったら、やはり湊さん自身、登山が趣味だったんですね。出てくる山には実際に登っていて、そして、なんと続編も出ているらしい。続編の存在は知らなかった・・・。
読むと、山に登ってみたいなぁという気持ちにさせられる一方で、辛さを考えるとそこまででもないかな、という気持ちも（苦笑）。私は高尾山がやっとですかねぇ。そんなわけで、擬似体験を求めて、続編も読んでみたいなと思います。
