sora fuku kaze

読んだ本やホークスの話、その他日々の出来事について

カラフル|森絵都

森絵都さんの小説。1998年の作品なんですね。文庫本(2007年刊行)のイメージで、まさか90年代だとは思っていませんでした。

過ちを犯して死んでしまった主人公が、自殺した中学3年生の男の子の体に乗り移り(男の子は生き返る)、男子中学生になりきって「修行」をすることになる物語。修行を命じる「天使」が「抽選に当たりました!」と登場する感じなので、入りは明るいのですが、この男子中学生の家庭がまたいろいろあって・・・。

展開が早いところもあるので、スイスイ読めましたね。個人的には、主人公(中学3年生バージョン)が同じクラスの早乙女くんの話をするところがよかったかな。

で、最後の解説は阿川佐和子さん。ここで、この小説が映画化されていたことを知るのです。90年代後半の映画、割と観てますけど、知らなかったですね。阿川さん、これが女優デビューだったようで、あれ?何か他でも見たな?と思ったら、おそらく『ニシノユキヒコの恋と冒険』かと。

何とも言えない気持ちになったのは、阿川さんの「主人公を演じた人の名前はここでは明かしませんが・・・(以下、褒めている)」を読んで、調べたときでしょうか。何とももったいない気持ちがしました。違う意味で名前伏せた感じになったな・・・。ただ、映画、観れるのであれば観てみたい気もします。
ちなみに、どうやら最近もAmazonのオリジナル映画として再び実写化されていたようですね。