sora fuku kaze

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彼女がその名を知らない鳥たち|映画

原作で予習をして臨んでよかった。。
普段は、映画からの原作の方が楽しめることが多いんですが、この作品は結末を知っていたからこそ、という感じがしました。 

この映画のすごいところは、あのストーリーをきれいに2時間に収めているところでしょうか。
多少の再構成はありましたが、基本は原作に忠実で、ポイントとなるシーンや事実はちゃんと盛り込まれていたんじゃないかな。 

というか、最後の再構成はひどい!泣かせにかかっているとしか考えられない!と思ったら、やっぱりあの構成は狙っていたみたいです。

 

あと、十和子のイメージも結構変わりました。

原作を読んだときは・・・まぁ確かに原作は陣治に対する不快感をしつこく表していたんですが・・・どうして陣治と一緒にいるのだろうとか、なぜこんなにいろいろな男の人が出てくるのだろうと不思議に思い。あまりに共感できないので、どこか違う世界にいる人のように感じていたんですが。

この映画では、本当に「北原十和子」という人物が、実在して、日常生活を送っているということが、自然に受け入れられました。
これもすべて蒼井優パワーなんでしょうか。。本当に、いつも思いますが、そういう人物が実在しているかのような感覚に陥らせてくれます。

 

まぁ、この作品に関しては、私の想像力が足りていなかった可能性も十分にありますけどね(笑)。それくらいきれいに、私の想像力の不足を補うかのように、あの小説の世界が見事に映像化されていました。

多少の我慢は必要かもしれませんが、ラストは、原作も映画も「ここまで来てよかった」と思えるような作品です。