sora fuku kaze

読んだ本やホークスの話、その他日々の出来事について

独立記念日|原田マハ

原田マハさんの短編集。

短編集も短編(!?)。1話1話が長すぎもせず短すぎもせず、すき間時間に読むのにちょうどよかった。

感想いきなりそれかい、という感じですが・・・短編にしては少し長いなぁとか、逆に「短っ」とかあるんですが、個人的にちょうどよかったな、と。あくまでも長さに対する個人的好みであって、短いと感じる短編も、ちゃんと中身は充実していますので悪しからず。(全部言い切る前に終わっているとかではない)

全部で24篇。この本でいう「独立」というのは「現代社会のさまざまな呪縛から逃れて自由になる」こと。すべて女性が主人公ですね、今思うと。

しかし、よくこんないろいろな立場の女性を描けますねぇ。短編だった分、1話目を読み始めてから最後を読むまでの日数は長かったのですが、「最近読んだあの話、別の本だっけ?あ、この本か」的な。他の本の話かと思うくらい、バリエーションに富んでいました。

そうは言っても短編あるあるで、前の短編に出てきた人が次の短編の主人公になっていたりして。後半にかけてその傾向が強くなったでしょうか。知り合いというわけではなく、「保育園の先生」だったり、「内定(取消)先の人事の人」だったり、少し遠い感じもまたよかったです。さりげない感じの方が、私好きみたいですね。

一番印象に残ったのは、と書こうと思ったけど、バリエーションに富みすぎて選べないな・・・。何か挙げるとすれば、タイトルにもなっている『独立記念日』や、『1日10分のごほうび』にも収録されていた『誕生日の夜』でしょうか。『誕生日の夜』は冒頭全く気づかなくて、少し進んだところで「あれ?同じ設定の話読んだことあるな」となりました。冒頭で「今日は誕生日」と出てくるから気づきたかったなぁ、と妙な負けず嫌いを発揮していました(笑)。

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